📝 前書き(日本語)
『方丈記』は、ゆっくり読めば読むほど心が静かになる不思議な本です。
災害、孤独、貧しさ、生きる苦しみ――そんな現代の私たちとも共通するテーマを、鴨長明は800年前に見つめていました。
この総合版では、方丈記の世界観・人生観を学べるように、やさしい解説、日英交互訳、語句メモ、例題、理解クイズをまとめています。
あなたの学習・ブログ制作・音読トレーニングにも使えるように作りました。
📝 Foreword (English)
“An Account of My Hut” by Kamo no Chōmei is a quiet book that speaks directly to the human heart.
It reflects on disaster, loneliness, poverty, and the struggles of living—topics still relevant today.
This complete edition gives you gentle explanations, bilingual paragraphs, vocabulary notes, practice examples, and comprehension questions.
Use it for study, writing, or daily reading practice to deepen your understanding.
🌿 第1章 無常の世界を見つめる
- A. 解説
- B. 4段落 × 日英交互訳
- C. 語句メモ
- D. 例題(英作文)
- E. 理解クイズ
- 1段落(JP)
- 1段落(EN)
- 2段落(JP)
- 2段落(EN)
- 3段落(JP)
- 3段落(EN)
- 4段落(JP)
- 4段落(EN)
- 1段落(JP)
- 1段落(EN)
- 2段落(JP)
- 2段落(EN)
- 3段落(JP)
- 3段落(EN)
- 4段落(JP)
- 4段落(EN)
- 1段落(JP)
- 1段落(EN)
- 2段落(JP)
- 2段落(EN)
- 3段落(JP)
- 3段落(EN)
- 4段落(JP)
- 4段落(EN)
- 1段落(JP)
- 1段落(EN)
- 2段落(JP)
- 2段落(EN)
- 3段落(JP)
- 3段落(EN)
- 4段落(JP)
- 4段落(EN)
- 1段落(JP)
- 1段落(EN)
- 2段落(JP)
- 2段落(EN)
- 3段落(JP)
- 3段落(EN)
- 4段落(JP)
- 4段落(EN)
- 1段落(JP)
- 1段落(EN)
- 2段落(JP)
- 2段落(EN)
- 3段落(JP)
- 3段落(EN)
- 4段落(JP)
- 4段落(EN)
- 1段落(JP)
- 1段落(EN)
- 2段落(JP)
- 2段落(EN)
- 3段落(JP)
- 3段落(EN)
- 4段落(JP)
- 4段落(EN)
- 1段落(JP)
- 1段落(EN)
- 2段落(JP)
- 2段落(EN)
- 3段落(JP)
- 3段落(EN)
- 4段落(JP)
- 4段落(EN)
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A. 解説
鴨長明は、人生は流れる川のように変わり続ける、と考えました。
同じように見える毎日でも、人も、街も、自然も、音も、じわじわ変わっていきます。
変化を止めることはできませんが、変化を受け入れることで心が軽くなる――これが方丈記の最初の教えです。
B. 4段落 × 日英交互訳
1段落(JP)
この世のすべては、絶えず変わり続けています。昨日と今日が同じように見えても、同じ場所にとどまるものはありません。
1段落(EN)
Everything in this world is always changing. Even if yesterday and today look the same, nothing remains exactly where it was.
2段落(JP)
川の流れのように、形を変えながら、少しずつ、でも確実に、世界は動いています。
2段落(EN)
Like the flow of a river, the world moves little by little, changing its shape and direction without stopping.
3段落(JP)
人の心もまた同じで、気持ちは生まれては消えていきます。怒りや悲しみも、永遠には続きません。
3段落(EN)
The human heart is the same. Feelings appear and fade. Even anger and sorrow do not last forever.
4段落(JP)
こうした「うつろい」を受け入れることで、私たちはようやく、本当の静けさに近づくことができるのです。
4段落(EN)
By accepting this constant change, we can finally approach a deeper sense of peace.
C. 語句メモ
- 無常(impermanence)=いつも変わること
- とどまらない(never stays)
- 移り変わる(to shift / to transition)
- 静けさ(calmness, serenity)
- 本質(essence)
D. 例題(英作文)
- 「すべては変わり続けている。」
→ Everything is constantly changing. - 「気持ちは川の流れのように移り変わる。」
→ Feelings shift like the flow of a river.
E. 理解クイズ
Q1. 無常とはどんな意味?
A〜Cから選んでください
A. いつも同じ
B. 変わったり止まったりする
C. 絶えず変わり続ける
Q2. 方丈記で、何にたとえて変化を説明している?
A. 山
B. 川
C. 空
✨ 第1章 解答
- Q1 → C
- Q2 → B
🌪️ 第2章 都を襲った災害 — 安元の大火
A. 解説(やさしい日本語)
鴨長明は、京都を襲った「安元の大火」という大きな火事を目の当たりにしました。
当時の家は木と紙でできていたため、ひとたび火がつくと一気に燃え広がります。
長明は、火が走るように町を飲み込み、多くの家と人が一瞬で消えていく光景を記録しました。
この体験から、人の命も財産も、どれほど簡単に失われるかという無常を深く感じるようになります。
B. 4段落 × 日英交互訳
1段落(JP)
安元のころ、都では恐ろしい大火事が起こりました。乾いた風にあおられて、火はまるで生き物のように町を走り抜けました。
1段落(EN)
During the Angen era, a terrible fire broke out in the capital. Driven by dry winds, the flames raced through the town as if they were alive.
2段落(JP)
家は次々と倒れ、黒い煙が空を覆いました。逃げ惑う人々の声があちこちから聞こえ、混乱は広がるばかりでした。
2段落(EN)
Houses collapsed one after another, and black smoke covered the sky. The cries of people fleeing for their lives echoed everywhere, spreading fear and confusion.
3段落(JP)
多くの人が大切にしてきた物も、一瞬で灰となって消えていきました。誰もが、自分の力ではどうにもならない現実に立ちすくみました。
3段落(EN)
Things people had treasured for years turned to ash in an instant. Everyone stood helpless before a reality far beyond their control.
4段落(JP)
長明は、火事が残した光景を見つめながら、「人の世はなんと頼りないものか」と深く思わずにはいられなかったのです。
4段落(EN)
Watching the aftermath, Chōmei could not help thinking, “How fragile our world truly is.”
C. 語句メモ
- 大火(great fire)
- あおられる(to be fanned / driven)
- 混乱(confusion, chaos)
- 立ちすくむ(to freeze / be unable to act)
- 頼りない(unstable, unreliable)
- あっという間に(in an instant)
- 災厄(disaster)
D. 例題(英作文)
- 「火は風にあおられて広がった。」
→ The fire spread, driven by the wind. - 「多くの家が一瞬で消えてしまった。」
→ Many houses disappeared in an instant. - 「人々は混乱して逃げ惑った。」
→ People ran in confusion and panic.
E. 理解クイズ
Q1. 長明が大火事から感じたことはどれ?
A. 火は美しい
B. 世の中は頼りない
C. 火事は珍しい
Q2. 火が広がった原因として書かれているものは?
A. 大雨
B. 強い風
C. 夜の寒さ
第2章 解答
- Q1 → B
- Q2 → B
🌾 第3章 飢饉がもたらした苦しみ
A. 解説
火事のあと、人々をさらに苦しめたのが「飢饉(ききん)」でした。
雨が降らず、作物が育たず、米も野菜もほとんどとれない年が続きました。
食べ物がなくなると、人々の生活はすぐに崩れます。
鴨長明は、飢えた人々が道に倒れ、親が子を養うこともできないほどの悲惨な光景を見て、
人間の弱さ、そして社会の脆さを深く痛感します。
B. 4段落 × 日英交互訳
1段落(JP)
飢饉の年、都では食べ物がほとんど手に入りませんでした。畑は枯れ、米も麦も育たず、人々は日ごとに弱っていきました。
1段落(EN)
In the years of famine, food became almost impossible to obtain in the capital. Fields dried up, rice and barley failed to grow, and people grew weaker day by day.
2段落(JP)
家族を支えることができず、親は子を、子は親を助けられない状況に追い込まれました。人々は生きるだけで精一杯でした。
2段落(EN)
Families could no longer support one another. Parents could not help their children, and children could not care for their parents. People struggled just to stay alive.
3段落(JP)
道ばたには力尽きた人々が倒れ、その数は日ごとに増えていきました。町は静まり返り、生活の音が消えていきました。
3段落(EN)
On the roadside, people collapsed from hunger, and their numbers increased every day. The town fell silent as the sounds of daily life slowly disappeared.
4段落(JP)
この悲惨な光景を前に、長明は「人間はなんと弱い存在なのか」と深く感じました。同時に、「だからこそ助け合いが必要だ」と思わずにはいられませんでした。
4段落(EN)
Seeing these tragic scenes, Chōmei felt deeply how fragile human beings are. At the same time, he realized that this very weakness is why people must support each other.
C. 語句メモ
- 飢饉(famine)
- 枯れる(to dry up / to wither)
- 精一杯(as much as one can / with all one’s effort)
- 力尽きる(to collapse from exhaustion)
- 悲惨(tragic, miserable)
- 脆さ(fragility)
- 支え合う(to support one another)
D. 例題(英作文)
- 「飢饉で作物が育たなかった。」
→ The crops did not grow because of the famine. - 「人々は生きるだけで精一杯だった。」
→ People struggled just to stay alive. - 「人間は弱い存在だと長明は感じた。」
→ Chōmei felt that human beings are fragile.
E. 理解クイズ
Q1. 飢饉の原因として書かれているものは?
A. 雪が多すぎた
B. 雨が降らなかった
C. 海が荒れた
Q2. 飢饉のとき、人々はどうなった?
A. 町は活気づいた
B. 食べ物が増えた
C. 生活する力を失っていった
Q3. 長明が感じたことはどれ?
A. 人間は強い
B. 人間は弱いが助け合うべき
C. 災害は大したことではない
第3章 解答
- Q1 → B
- Q2 → C
- Q3 → B
🌍 第4章 大地震が揺るがした都の暮らし(元暦の大地震)
A. 解答
安元の大火、飢饉につづいて、人々を襲ったのが元暦(げんりゃく)の大地震です。
この地震は京都全体を大きく揺らし、多くの家や寺が倒れました。
地面は裂け、山々は崩れ、川の流れさえ変わったと記録されています。
鴨長明は、この地震によって、人間は自然の力には到底かなわないことを痛感します。
立派な家も財産も、地震の前ではまったく無力であり、
ただ「今日を生きられたこと」に感謝するほかない――という悟りに近い感情が芽ばえます。
B. 4段落 × 日英交互訳
1段落(JP)
元暦のころ、都を大きな地震が襲いました。大地は雷のような音を立てながら揺れ、家々は次々と倒れていきました。
1段落(EN)
During the Genryaku era, a powerful earthquake struck the capital. The ground shook with a roar like thunder, and houses collapsed one after another.
2段落(JP)
寺や神社の立派な建物も例外ではなく、石の塔さえ崩れ落ちました。人々は恐怖におびえ、外へ飛び出すしかありませんでした。
2段落(EN)
Even grand temples and shrines could not withstand the quake, and even stone towers fell. Terrified, people fled outside with nowhere else to go.
3段落(JP)
山はくずれ、川の水はにごり、町はいつもの姿を失ってしまいました。自然の力は、誰にも止めることができませんでした。
3段落(EN)
Mountains crumbled, rivers turned muddy, and the city lost its familiar shape. No one could stop the overwhelming force of nature.
4段落(JP)
長明は、地震のあとを見つめながら、「人は自然の前ではなんと小さな存在なのか」と痛感しました。それでも、人はまた立ち上がり、生きていかなければならないのだと気づいたのです。
4段落(EN)
Looking at the aftermath, Chōmei realized how small human beings are in the face of nature. Yet he also understood that people must rise again and continue living.
C. 語句メモ
- 地震(earthquake)
- 崩れ落ちる(to collapse / fall apart)
- 恐怖におびえる(to be frightened / terrified)
- 自然の力(the power of nature)
- 圧倒される(to be overwhelmed)
- 雷のような音(a thunder-like sound)
- 生き延びる(to survive)
D. 例題(英作文)
- 「地震で多くの家が倒れた。」
→ Many houses collapsed in the earthquake. - 「自然の力は誰にも止められない。」
→ No one can stop the power of nature. - 「人々は恐怖におびえて外へ逃げた。」
→ Terrified, people fled outside.
E. 理解クイズ
Q1. 地震のとき、どのような音がしたと書かれている?
A. 波のような音
B. 雷のような音
C. 風のような音
Q2. 地震の被害として正しいものはどれ?
A. 寺がふえた
B. 川がきれいになった
C. 建物が倒れ、山がくずれた
Q3. 長明が地震から感じたことは?
A. 人は自然より強い
B. 自然の前で人は弱い
C. 地震は気にする必要がない
第4章 解答
- Q1 → B
- Q2 → C
- Q3 → B
🌍 第4章 大地震が揺るがした都の暮らし(元暦の大地震)
A. 解説
安元の大火、飢饉につづいて、人々を襲ったのが元暦(げんりゃく)の大地震です。
この地震は京都全体を大きく揺らし、多くの家や寺が倒れました。
地面は裂け、山々は崩れ、川の流れさえ変わったと記録されています。
鴨長明は、この地震によって、人間は自然の力には到底かなわないことを痛感します。
立派な家も財産も、地震の前ではまったく無力であり、
ただ「今日を生きられたこと」に感謝するほかない――という悟りに近い感情が芽ばえます。
B. 4段落 × 日英交互訳
1段落(JP)
元暦のころ、都を大きな地震が襲いました。大地は雷のような音を立てながら揺れ、家々は次々と倒れていきました。
1段落(EN)
During the Genryaku era, a powerful earthquake struck the capital. The ground shook with a roar like thunder, and houses collapsed one after another.
2段落(JP)
寺や神社の立派な建物も例外ではなく、石の塔さえ崩れ落ちました。人々は恐怖におびえ、外へ飛び出すしかありませんでした。
2段落(EN)
Even grand temples and shrines could not withstand the quake, and even stone towers fell. Terrified, people fled outside with nowhere else to go.
3段落(JP)
山はくずれ、川の水はにごり、町はいつもの姿を失ってしまいました。自然の力は、誰にも止めることができませんでした。
3段落(EN)
Mountains crumbled, rivers turned muddy, and the city lost its familiar shape. No one could stop the overwhelming force of nature.
4段落(JP)
長明は、地震のあとを見つめながら、「人は自然の前ではなんと小さな存在なのか」と痛感しました。それでも、人はまた立ち上がり、生きていかなければならないのだと気づいたのです。
4段落(EN)
Looking at the aftermath, Chōmei realized how small human beings are in the face of nature. Yet he also understood that people must rise again and continue living.
C. 語句メモ
- 地震(earthquake)
- 崩れ落ちる(to collapse / fall apart)
- 恐怖におびえる(to be frightened / terrified)
- 自然の力(the power of nature)
- 圧倒される(to be overwhelmed)
- 雷のような音(a thunder-like sound)
- 生き延びる(to survive)
D. 例題(英作文)
- 「地震で多くの家が倒れた。」
→ Many houses collapsed in the earthquake. - 「自然の力は誰にも止められない。」
→ No one can stop the power of nature. - 「人々は恐怖におびえて外へ逃げた。」
→ Terrified, people fled outside.
E. 理解クイズ
Q1. 地震のとき、どのような音がしたと書かれている?
A. 波のような音
B. 雷のような音
C. 風のような音
Q2. 地震の被害として正しいものはどれ?
A. 寺がふえた
B. 川がきれいになった
C. 建物が倒れ、山がくずれた
Q3. 長明が地震から感じたことは?
A. 人は自然より強い
B. 自然の前で人は弱い
C. 地震は気にする必要がない
第4章 解答
- Q1 → B
- Q2 → C
- Q3 → B
🏚️ 第5章 都を離れる人々と社会のゆらぎ
A. 解説
安元の大火、飢饉、そして元暦の大地震。
つづけざまに起こった災害により、京都の生活はすっかり不安定になりました。
壊れた家、失われた食べ物、復旧の見通しもなく、
多くの人が「もう都では暮らせない」と感じはじめます。
貴族も庶民も、家族を抱えて地方へ移る人が増え、
いつもにぎわっていた都の町並みは、静かでさみしいものになっていきます。
鴨長明は、かつて華やかだった首都が変わり果てていく姿を見て、
人の世の繁栄は、永遠ではないとあらためて悟ります。
B. 4段落 × 日英交互訳
1段落(JP)
たび重なる災害によって、都の暮らしはすっかり乱れてしまいました。多くの家は壊れ、食べ物も不足し、人々は生活のめどを立てられなくなっていきました。
1段落(EN)
Repeated disasters left life in the capital in complete disorder. Many homes were destroyed, food grew scarce, and people could no longer see how they would survive.
2段落(JP)
そのため、貴族も庶民も、家族を守るために都をはなれて地方へ向かう者が増えました。都の通りは、人影が少なくなり、以前のにぎわいを失いました。
2段落(EN)
As a result, both nobles and commoners began leaving the capital with their families in search of safety. The once-crowded streets grew empty, losing their former liveliness.
3段落(JP)
長い歴史をもつ都でさえ、こうして簡単に姿を変えてしまうのだと、長明は胸に深く感じました。人々の暮らしや繁栄は、絶えず変わり続けるのだと気づいたのです。
3段落(EN)
Chōmei felt deeply that even a capital with a long history could change so easily. He realized that people’s lives and prosperity are always shifting and never permanent.
4段落(JP)
だからこそ、形や場所にしばられすぎず、今日を大切に生きることが大切だと、長明は考えるようになりました。この考えは、のちの「方丈の庵」での暮らしにもつながっていきます。
4段落(EN)
For this reason, Chōmei came to believe that one should not cling too tightly to places or possessions, but instead value the present day. This idea later shaped his life in the tiny “Hōjō hut.”
C. 語句メモ
- 乱れる(to fall into disorder)
- めどが立つ(to see a plan / to foresee a solution)
- にぎわい(liveliness)
- はなれる(to leave / depart from)
- 繁栄(prosperity)
- 移り変わる(to change / shift)
- しばられすぎない(not be too attached to)
D. 例題(英作文)
- 「都の暮らしは乱れてしまった。」
→ Life in the capital fell into disorder. - 「人々は安全を求めて都を離れた。」
→ People left the capital in search of safety. - 「繁栄は永遠ではない。」
→ Prosperity is not permanent.
E. 理解クイズ
Q1. 人々が都を離れた理由は?
A. 都がにぎやかすぎた
B. 災害で生活ができなくなった
C. 遊びたい場所がなかった
Q2. 都の様子はどう変わった?
A. さらに人が増えた
B. 食べ物が豊富になった
C. 人が少なくなり静かになった
Q3. 長明が感じたこととして正しいのはどれ?
A. 都は永遠に不変だ
B. 繁栄はいつか変わる
C. 都がなくなるのは嘘だと思った
第5章 解答
- Q1 → B
- Q2 → C
- Q3 → B
🏡 第6章 方丈の庵での生活 — 自然とともに生きる
A. 解説
鴨長明は、都の混乱と無常を見つめた後、山中に小さな庵を建てて暮らすことにしました。
この庵の広さは「方丈(一辺が約3.3mの正方形)」ほどしかなく、非常に小さいものでした。
しかし、この小さな空間こそが、長明にとって心の平安と自由をもたらす場所となります。
必要最低限のものだけで暮らすことで、物への執着や社会のしがらみから解放され、静かな日々を送ることができました。
B. 4段落 × 日英交互訳
1段落(JP)
長明は、都を離れて山の中に小さな庵を建てました。その広さはわずか方丈ほどで、必要なものしか置きませんでした。
1段落(EN)
Chōmei left the capital and built a small hut in the mountains. Its size was only about one hōjō (3.3 meters square), and he kept only the essentials.
2段落(JP)
庵の周りには山や木々が広がり、鳥の声や川の音を聞きながら暮らす日々は、都での騒がしい生活とはまったく違いました。
2段落(EN)
Surrounded by mountains and trees, he lived each day listening to birdsong and the sound of the river, a life completely different from the noisy capital.
3段落(JP)
最小限の暮らしは、物や名誉に対する執着をなくし、心を清めることにつながりました。長明は自然の一部として生きる喜びを感じたのです。
3段落(EN)
Living minimally helped him release attachment to possessions and status, purifying his mind. Chōmei felt the joy of living as part of nature.
4段落(JP)
こうして、方丈の庵は、長明にとって無常を理解し、心を落ち着けるための場所となりました。小さくても、自分にとって最も大切な空間だったのです。
4段落(EN)
Thus, the hōjō hut became a place for Chōmei to understand impermanence and calm his mind. Though small, it was the most important space for him.
C. 語句メモ
- 庵(hut / hermitage)
- 必要最低限(minimum necessities)
- 執着(attachment / clinging)
- 解放される(to be freed / liberated)
- 心を清める(to purify the mind)
- 騒がしい(noisy / bustling)
- 自然の一部(part of nature)
D. 例題(英作文)
- 「長明は山の中に小さな庵を建てた。」
→ Chōmei built a small hut in the mountains. - 「最小限の暮らしは心を清める。」
→ Living minimally purifies the mind. - 「庵での生活は都の暮らしとはまったく違った。」
→ Life in the hut was completely different from life in the capital.
E. 理解クイズ
Q1. 方丈の庵の広さはどのくらい?
A. 一辺が約3.3mの正方形
B. 一辺が約10mの正方形
C. 一辺が約1mの正方形
Q2. なぜ最小限の暮らしを選んだ?
A. 都で金持ちになりたかったから
B. 物や名誉への執着をなくし、心を清めるため
C. 都の生活が楽しかったから
Q3. 庵で長明が感じたことは?
A. 都のにぎやかさが懐かしい
B. 自然の一部として生きる喜び
C. 孤独はつまらない
第6章 解答
- Q1 → A
- Q2 → B
- Q3 → B
🍂 第7章 自然観と無常観 — 人生のはかなさを知る
A. 解説
方丈の庵で暮らす中で、鴨長明は自然の変化を身近に感じるようになります。
季節の移ろい、川の流れ、花が咲き散る様子。
これらの変化を通して、すべてのものは永遠ではないこと、つまり「無常(むじょう)」を深く理解するのです。
無常の観点から、長明は人間の生活や欲望も自然の流れの中にあると考えました。
生まれ、成長し、衰え、消えていく――この繰り返しの中で、
執着や争いは無意味であると悟り、心の平穏を得る方法として最小限の暮らしを選びました。
B. 4段落 × 日英交互訳
1段落(JP)
長明は、庵の周りの自然を観察しました。花が咲き、散る様子、川の水が流れる様子、鳥の声や風の動きに注意を向けました。
1段落(EN)
Chōmei observed the nature around his hut. He paid attention to flowers blooming and falling, the flowing river, the birdsong, and the movement of the wind.
2段落(JP)
これらの変化を見て、長明は「すべてのものは変わり続け、永遠に同じではない」と気づきました。これが彼の「無常観」の始まりです。
2段落(EN)
Watching these changes, Chōmei realized that everything continues to change and nothing remains the same forever. This marked the beginning of his understanding of impermanence, or mujō.
3段落(JP)
人間の生活や欲望もまた、自然のように移り変わるものだと考えました。喜びも悲しみも、一時的なものであることを理解したのです。
3段落(EN)
He reflected that human life and desires also shift like nature. Joy and sorrow alike are temporary and fleeting.
4段落(JP)
だからこそ、執着や争いに心を奪われるのではなく、自然の流れに身をゆだね、日々を静かに過ごすことが大切だと学びました。
4段落(EN)
Thus, he learned that instead of being consumed by attachment or conflict, it is important to go with the flow of nature and live each day quietly.
C. 語句メモ(増量)
- 無常(impermanence / mujō)
- 移ろう(to change / shift)
- 流れ(flow / current)
- 執着(attachment / clinging)
- 消えゆく(to disappear / fade away)
- 心の平穏(peace of mind)
- 繰り返し(repetition / cycle)
D. 例題(英作文)
- 「花は咲き、散る。」
→ Flowers bloom and fall. - 「人間の欲望も移り変わる。」
→ Human desires also shift over time. - 「無常を理解することは心の平穏につながる。」
→ Understanding impermanence leads to peace of mind.
E. 理解クイズ
Q1. 無常観とは何か?
A. すべては永遠に変わらない
B. すべてのものは変化し続ける
C. 人間だけが変わらない
Q2. 長明が日々の暮らしで注目したものは?
A. 都のにぎやかさ
B. 自然の移ろい
C. 貴族の生活
Q3. 無常観から学んだこととして正しいのは?
A. 執着や争いに心を奪われない
B. 財産を増やすことが最も大切
C. 都での生活を追い求める
第7章 解答
- Q1 → B
- Q2 → B
- Q3 → A
📖 第8章 方丈記のまとめと哲学 — 無常を生きる智慧
A. 解説
鴨長明は方丈記を通じて、災害や飢饉、地震、社会の混乱などを体験しました。
これらの出来事から学んだことは、人間の力は限られており、すべては無常であるという真実です。
方丈の庵での生活は、この無常観を日常に取り入れる試みでした。
物に執着せず、自然の中で簡素に暮らすことで、心の平穏を得ることができます。
方丈記は、当時の歴史や自然災害の記録であると同時に、人生の哲学書としての価値も持っています。
B. 4段落 × 日英交互訳
1段落(JP)
方丈記では、火事や飢饉、地震といった災害が描かれています。これらの出来事は、人生が常に変化することを教えています。
1段落(EN)
In Hōjōki, disasters such as fires, famine, and earthquakes are described. These events teach that life is always changing.
2段落(JP)
長明は、都の混乱から離れ、山の中で小さな庵に暮らしました。必要最低限の暮らしをすることで、心を落ち着け、自然の流れに身を任せることを学びました。
2段落(EN)
Chōmei moved away from the disorder of the capital and lived in a small hut in the mountains. Living with only the essentials, he calmed his mind and learned to follow the flow of nature.
3段落(JP)
物や名誉への執着を手放すことで、心は自由になり、自然の一部として生きる喜びを感じることができます。これが方丈記が伝える生き方の核心です。
3段落(EN)
By letting go of attachment to possessions and status, the mind becomes free, and one can feel the joy of living as part of nature. This is the core lesson of Hōjōki.
4段落(JP)
方丈記は単なる歴史記録ではなく、人生をどう生きるかを考える哲学書でもあります。無常を理解し、簡素で平穏な生活を選ぶことの大切さを教えてくれるのです。
4段落(EN)
Hōjōki is not only a historical record but also a philosophical guide on how to live life. It teaches the importance of understanding impermanence and choosing a simple, peaceful life.
C. 語句メモ
- 哲学(philosophy)
- 心の平穏(peace of mind)
- 執着を手放す(to let go of attachment)
- 価値(value / worth)
- 簡素な暮らし(simple living)
- 自然の流れ(flow of nature)
- 人生の智慧(life wisdom)
D. 例題(英作文)
- 「方丈記は無常を教えている。」
→ Hōjōki teaches about impermanence. - 「長明は簡素な暮らしを通じて心の平穏を得た。」
→ Chōmei gained peace of mind through simple living. - 「物や名誉に執着しないことが大切だ。」
→ It is important not to cling to possessions or status.
E. 理解クイズ
Q1. 方丈記の中心テーマは?
A. 財産を増やすこと
B. 無常と簡素な暮らし
C. 都の政治
Q2. 庵での生活がもたらしたものは?
A. 心の平穏
B. 豪華な暮らし
C. 都会のにぎわい
Q3. 方丈記はどのような本といえるか?
A. 歴史記録だけ
B. 哲学書としての価値もある
C. 物語小説
第8章 解答
- Q1 → B
- Q2 → A
- Q3 → B
📝 あとがき
JP:
『方丈記』は、過去の災害や混乱の記録であると同時に、人生哲学の書です。無常を理解し、物への執着を手放し、自然の中で静かに生きることの大切さを学びました。この教材が、英語学習とともに人生を考える一助になれば幸いです。
EN:
Hōjōki is both a record of past disasters and a book of life philosophy. We have learned the importance of understanding impermanence, letting go of attachment, and living quietly with nature. I hope this material helps both your English learning and reflection on life.


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